リハビリの現場では、みんな元気になったらどこに行きたい、こんなことをしたい、と夢を語りながら一生懸命に頑張っています。しかし退院や回復の先に待つ現実は、なかなか厳しいものです。
「外出したい」と「できない」の間にある壁

「家族に迷惑をかけてまではいいや」「家族だけでは外出が怖いから」——そんな思いで外出を断念される方が、とても多くいらっしゃいます。
訪問リハビリで働いていたころ、こうした方をよく目にしました。さらに、孤立・孤独の問題を抱えた高齢者の方の中には、そもそも一緒に外出してくれる人が身近にいないという背景を持つ方も少なくありません。
楽しみの外出に限った話ではありません。病院への通院といった日常的な移動でも、家族がすでに免許を返納していて送迎ができない、タクシーがなかなか来ずに困っている、という声を多く聞いてきました。特に地方では公共交通機関の便が悪く、タクシードライバーの数も少ないという問題が深刻です。
「練習は一緒に、でも実践はノータッチ」という矛盾

介護保険制度の中で働いている以上、こうした移動の場面に関わることはほとんどありません。リハビリの練習では一緒に頑張れるのに、いざ実際の生活の場になると、私たちはノータッチです。なんだか無責任なような、寂しいような気持ちを抱えることもありました。
そんな現実を目の当たりにするうちに、公的保険の外側で支援できる人間が必要だと強く感じるようになりました。それが、個人事業主として介護タクシーと自費高齢者支援を始めた理由です。
「次は○○に行こう」という言葉の重さ

これまで数多くのお出かけ支援に同行させていただきました。一人での外出が寂しいから、家族だけの介助では不安だから——理由はさまざまです。しかしお出かけの後には、みなさんが今まで見たことのないような笑顔でこう言ってくださいます。
「あなたに頼んでよかった」「次は○○に行こう」
今まで安心して外出できなかった方の口から「次」という言葉が出てくる瞬間は、この仕事をしていて本当によかったと感じる瞬間です。
移動を支えることは、その人の生活と笑顔を支えることだと、日々実感しています。同じように「保険外で地域に関わりたい」と考えている医療介護専門職の方がいればぜひコメントやInstagramでのDMでのお問い合わせをお待ちしています。

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